サン都市計画社長・森口公晴のブログ

雇用や賃金に関わる税制や国際会計基準の改正が待たれます。

この7年間で世界各国(すべての先進国、新興国)のマネーストックは3倍から5倍、むしろそれ以上に膨張しましたが、先進国にインフレの気配はありません。むしろデフレの足音が聞こえてきます。理由は1.労働生産性の上昇に見合った賃金上昇が起きていない為、実需が伸びていないこと。2.この数年にわたる情報化の進展によってエネルギーや素材に象徴される様に財やサービスの代替性が高まったことにより、供給余力が増大していること。3.新興国が先進国にも増して想像以上に通貨の量的緩和を行っていること。によります。世界の中央銀行による量的緩和によって増殖したマネーは各国金融機関に滞留し、一部は特権階級やテロリストに流れており、このまま放置していては世界の金融秩序の崩壊が懸念されます。そのためFRBは今秋にも金利上昇による金融引き締めのチャンスをうかがっています。ドル準備金を超えた無尽蔵な通貨の増刷を行ってきた中国が、腐敗撲滅粛正キャンペーンを繰り広げているのも、米国に対するパフォーマンスではないでしょうか。
世界各国の中央銀行、特に中国、ロシア、ブラジルをはじめ新興国において、今後、無法、無秩序な通貨の増殖行為が赤裸々になっても、リーマンブラザーズを国家(米国)が破綻させたように破綻させることは出来ません。これ以上各国の中央銀行が無秩序な量的緩和を繰り広げることは、世界的な金融秩序の崩壊を招き、世界恐慌への引き金を引くことになるのではないでしょうか。
雇用や賃金に関わる税制や国際会計基準の改正が待たれます。世界的な労働生産性の上昇に見合う賃金上昇が起きても、上記2による供給余力があるためインフレ発生の可能性は低いと思われます。むしろ中央銀行が目指すところの緩やかな物価上昇にとどまるのではないでしょうか。

2015/8/24

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