サン都市計画社長・森口公晴のブログ

世界の通貨制度の問題点と未来の姿

今日に至るまで円とユーロ以外、ドルも元もルーブル等もその他多くの国の通貨当局は隠れ資金を大量に発行し放出しています。逆説的に言うと円とユーロが国際金融市場において歯止め(アンカー)の役割を担ってきました。
日銀の円の発行残高公表値(マネタリーベース約350兆円)は信頼に値しますが、他の大半の国は信用することはできません。日本は多額の国債を発行していますが大半は国内で消化しており、不安を煽る必要はありません。
共産国の為政者たちは、円やユーロ、ドルと紐付くことによって(踏み台にして)これまで非公開で自国通貨を製造し独占・交換して富を蓄え権勢を振るってきました。富の集中の度合いは自由主義国を遙かに凌駕して、共産主義国とは名ばかりで国民は搾取され続けています。
自由主義国のマスコミは自国の富の分配の不平等を理由に、間違ったジャーナリズムによって自国の政権を批判して左派政権誕生に力を貸しています。万一自国が本格的な共産国に移行すると、国民は搾取され為政者に莫大な富が集中することが分かっているのでしょうか。日本の一部マスコミは共産国民の悲惨さに目をつぶって自国の不平等を突っついていますが、大海を見ずに何を言わんやです。
世界中で無尽蔵のお金が製造・放出されても未だに世界同時インフレにならずに低金利に留まっているのは、お金が一部の独裁者、巨大資本家に集中し、一般国民に行き渡らないため発行分に見合う実需が起きていないことや技術革新やネット、流通の進化によって財やサービスの代替性が高まりAが無くてもBといった形で供給余力が増していることに因ります。
このままでは今後も独裁者は肥えることはあっても痩せることはありません。
今後5GなどのIT通信分野が進展して、セキュリティ管理された無数の情報交換所が開設され、財やサービスや労働力を登録すると、それに見合う財やサービス等の情報提供を受けることが出来る世界が訪れるように思います
そこではお金のあり方がもっと議論される必要があります。ビットコインやデジタル通貨等が先進通貨として誕生していますが、未だ最終形ではありません。お金はもっと空気のような存在になります。例えばメートル単位やグラム単位のように世界共通の財やサービスの価値単位となり、お金そのものは取引対象にはなりません。金利も発生しません。本質的には保有するメリットすらありません。
お金の新基準が出来ることで、独裁者はお金を独占するメリットがなくなり、昔の王様のように国土や財や人民を直接支配するには情報統制するしかありません。しかし情報統制するほど財やサービスの移動は滞り国力は衰退していきます。
世界中の人々にとって瞬時に必要なものが必要な人や所に届くこと、不必要に多くの財や権力が一部に集中しない社会が
未来の姿だと想像しています。


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